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【産業動向】AIデータセンター向け高速インターコネクト市場レポート TrendForce
2026-03-17 12:15:37
調査会社TrendForceは2026年3月11日、AI(人工知能)データセンター向け高速インターコネクト市場に関する最新レポートを発表。AI GPU最大手米エヌビディア(NVIDIA)の次世代AIサーバーラックのアーキテクチャが、GPU間接続の高密度化とデータ伝送速度の大幅な向上を重視する方向へ進んでいるとし、今後のデータセンター設計では、ラック内(Intra-Rack)のチップ間接続「インラックインターコネクト(Scale-Up)」と、ラック間を結ぶ大規模接続「アウトラックインターコネクト(Scale-out)」が重要なテーマになるとの見方を示した。


レポートでTrendForceは、これまでラック内の短距離通信で広く採用されてきた銅ケーブルが、伝送密度及び消費電力の面で大きな課題に直面している状況を背景に、エヌビディアのみならず、米国系クラウドサービスプロバイダ(CSP)大手各社もスタートアップ企業と連携して様々な光通信ソリューションの研究・開発(R&D)を進めており、将来のさらなる帯域幅の需要に備えるとともに、CPO(Co-Packaged Optics)技術の浸透と成長に向けた基盤を築いていると指摘。これを受け、CPOソリューションが、AIデータセンター向け光通信モジュールで徐々に普及し、2030年には浸透率が約35%に達すると予想した。

レポートは、エヌビディアが近年、半導体と光学部品を同一基板上に実装するCPOやシリコンフォトニクス(SiPh)分野での取り組みを強化していると指摘。半導体封止(パッケージ)では、ファウンドリ最大手台湾TSMC(台積電)の3Dパッケージ技術「COUPE(Compact Universal Photonic Engine)」を通してロジックチップとSiPhチップを積層、さらにSiPhチップに200G PAM4マイクロリングモジュレータ(MRM)を組込み、小型化と低消費電力を両立しながら光エンジンの帯域密度向上を図っているとした。また、エヌビディアが先ごろ、Lumentum、Coherentの米国系光通信部品大手2社にそれぞれ20億米ドルを投資して、複数年の購買契約を締結したことについて、先進レーザーや光学製品の優先供給を確保するのが狙いだとした。その上で、エヌビディアがScale-Up光インターコネクトの重要部品を戦略的に確保し、レーザーや光学部品の開発にも深く関与したことから、同社のAIサーバーインフラは今後、光技術に対する依存を一層高める可能性があるとの見方を示した。

TrendForceは、エヌビディアがSiPhとCPOを組み合わせた光インターコネクトを、まずRubin世代におけるラック間データ伝送(Scale-Out)に導入、その後Scale-Up接続アーキテクチャにも統合することで、より高い帯域密度を実現すると予想した。2026年時点におけるAIデータセンター向け光通信モジュールに占めるCPOの比率は約0.5%にとどまる見込みだが、SiPhとCPO技術の成熟に伴い、ラック間のScale-Up光インターコネクトはRubin UltraまたはFeynman世代で導入される可能性があるとの見通しを示した。

また、データ伝送帯域の継続的な拡大を背景に、TrendForceは2030年前後にはシリコンフォトニクスCPOのAIデータセンターにおける浸透率が約35%に達する可能性があると予想。新しい光インターコネクトアーキテクチャやOptical I/O等の光技術も今後登場するとした。

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